「大気の入り江」は音、匂い、気配、時の流れなどを五感を使って茶会のように体験するリスニング・インスタレーションです。
2018年より逗子、白楽、新木場など神奈川と東京のユニークな場所で開催してきました。
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Comments
全てが素晴らしく(繊細な設え、佇まい)…。空間、そこにあるもの、人(存在、動き)、そこで起きること、そして環境音、ともに体験を共有した皆さん…全てが浸透して共鳴し始めるような体験というか..。中でもやはり、起きていく「現象」そのものに向き合い、そのプロセスを楽しむことがとても重要だったと思います。自然には善悪がない、ただ何らかのエネルギーが移り変わり現象が起きていく…それをただ感じていく、人間の価値観から離れて…。聴覚、嗅覚、触覚…の共鳴を堪能しました。
四方幸子
キュレーター
すばらしくおもしろかった。気がついたら1時間たっていた。
瞳や耳、鼻の奥を指でつつかれたり、思いでにふけったり、木の実、にがい味、湯気、ひかり、石、水の揺れ、外と内の入れ替わり。良い予感のする、とてもすてきな時間をすごした。ひとつひとつの動作を思い起こす。それはなつかしく、幸せな気持ちをよびおこした。どうしてだろうと考えると、子どもの頃していた世界をさぐる実験そのものだった。
けれどそのなんでもないこと、は、とても美しい素材や所作と共にあった。言葉にするのは難しいけど、大切に持ち帰ることができる時間でした。
K.O.
アーティスト
まるで平安時代の貴族のような風流な遊びで、思考性を超えて感覚だけに集中する強烈な体験でした。感覚に没頭していく感じが、官能的でもあったし、ビジュアルの一つひとつの展開もまた官能的でした。
最後に現実に戻ってくるところも感動的で、一度、夢の世界に行ったんだけれど、戻ってきた現実の世界もまた夢の様でした。現実の世界を再認識し直す様な、何とも云えない良い気持ちになりました。
原 伸一郎
ソコシャネル?
日常と非日常を行ったり来たりしたような曖昧な境界線を感じる不思議な体験。聴くという行為にこんなに集中するってなかなかない。なんだかとても懐かしい気持ちというか、小さい頃の気持ちがフラッシュバックしたのはなぜだろう。 “sound”という言葉には”入り江”という意味がある、という話。耳という入り江。で「大気の入り江」なんだ。